イベント企画を成功に導くポイント。効果の高い企業イベントを開催する方法
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イベントを企画するにあたって重要なのが『どうすれば成功できるのか』ですよね。イベント実施にあたって予算はもちろん、時間も人手もそれなりにかかります。やるからには成功させたいのは当然のこと。では、そのために必要なこととはなんでしょうか?今回は『イベント企画を成功に導くポイント』をテーマに、実施形態による違いも踏まえたイベント企画について掘り下げていきましょう!
イベント企画とは?
そもそも、イベント企画とはどんなものを指し、何を考えて作ればよいのでしょうか?
イベント企画とはその名の通り、イベントをするにあたって必要な事項をすべてまとめたものです。イベントの目的やテーマ・コンセプトから始まり、日時や会場、関係者の役割分担や具体的なコンテンツ、来賓やゲスト、プログラム、タイムスケジュール、当日の運営等々、開催にあたって絶対に必要な情報を資料としてまとめていきます。もちろん、ただ情報を集めればよいというものではありません。大事なのは『第三者が見てもイベントの概要や魅力、イメージが分かる』レベルまで練り込むことです。イベントの成否は企画でほぼ決まると言われるほど、企画は重要。しっかりと練り込んでいきましょう!
イベント企画の考え方
昨今のイベントにおいてまず考えるべき点は『イベントの開催方法』です。
ここ数年でイベントの開催方法は大きく変わりました。以前はリアル開催が基本でしたが、今や配信などのオンライン要素を絡めないイベントの方が少ない状況です。新型コロナの感染が落ち着いたとしてもこの傾向そのものは続くでしょう。そのため、まずは『リアルだけなのか、オンラインだけなのか、リアルとオンラインを両方使う(ハイブリッド)なのか』を決めておく必要があります。というのも、この3つのどれを選ぶかで企画自体が大きく変化します。それぞれのメリット・デメリットを踏まえ、開催したいイベントに最適な開催方法を選ぶようにしましょう。
リアルイベントのイベント企画
リアルイベント最大のメリットは『臨場感』と『一体感』です。実際、一つの場所に参加者が集まることそのものが高揚感や一体感を引き立てることが様々な調査で明らかになっています。また、オンラインが発展してテレワークやビデオ会議が普及したことで『みんなでリアルに集まる』価値が逆に見直されるようになりました。いかにオンラインが発展しようとも、リアルのメリットがゼロになることはありません。
一方、リアルには時間や場所(会場の所要人数)といった物理的な制限があります。また、会場費の他にも飲食費や宿泊費、交通費など、イベント本体ではないところにコストがかかりがちなのもデメリットと言えるでしょう。
これらの点を踏まえ、リアルイベントのイベント企画を練る際にはメリットである一体感や臨場感を高める工夫をしつつ、リアルならではのコストをどう削減するかを考えていくことが重要です。
オンラインイベントのイベント企画
オンラインイベントにもいろいろありますが、ここでは『参加者全員がオンラインで参加(視聴)する形式のイベント』を『オンラインイベント』と定義します。オンラインイベントはリアルでの接触がなく感染症対策を取りやすいため、コロナ禍以降一気に広がりました。参加者の居場所を問わない、参加者が好きな時間に視聴したり、繰り返し視聴することが可能、画面の作りこみが可能など、オンラインならではの高い利便性がメリットです。
一方、参加者は『見ているだけ』になりやすく、主催側と参加者に温度差が生まれやすいというデメリットがあります。また、視聴者はTVやYouTubeなどで動画を見慣れているため、画面作りを工夫しないと飽きられてしまいかねません。
この点を踏まえ、オンラインイベントにあたってはカメラワークや3DCG、ドラマチックな演出など、参加者が興味を持ち続けられる内容に重きを置いた企画が求められます。何度も繰り返し見られるという特徴を活かし、セミナーや社内徹底事項の周知に特化した企画にするのも一つの方法です。
ハイブリッドイベントのイベント企画
ハイブリッドイベントはリアルとオンラインのいいとこどりをした開催形式で、オンラインイベント同様コロナ禍の中で急速に発展しました。ひとつのイベントに対し『リアル参加』と『オンライン参加』の2種類があり、どちらかの方法で参加します。これからのイベントはハイブリッドが主流になるという話もあり、注目の開催形式です。
ハイブリッドイベントの特徴は『同じ時間に同じイベントに参加する』ことで『リアル・オンライン問わず一体感を高めることができる』こと。完全リアルと比べると会場費や移動費、宿泊費等を抑えることができ、感染対策もしやすくなりますし、オンライン参加枠を作ることで今までリアル参加が難しかった人もイベントに参加できるのもポイントです。
ただ、ハイブリッドイベントはリアル・オンライン同時開催のため、当日の運営において主催側が気を付けるべきことが増える傾向があります。特に配信トラブルなどはご法度。また、リアル参加者とオンライン参加者では見ているもの・できることが大きく異なるため、両方の参加者を満足させる企画の工夫が必要です。
これらの点を踏まえ、ハイブリッドイベントでは『リアル参加者』『オンライン参加者』それぞれのための企画を練ることが求められます。特にオンライン参加者に対しては『中継の視聴者』にならないよう、アンケート機能等を使って積極的な参加を促す企画が必要です。
お話ししてきた通り、リアルイベントとオンラインイベント、ハイブリッドイベントは設計の仕方が大きく異なります。それぞれの特性を踏まえたうえで、自社のゴールを目指すために最適な選択をしていきましょう。
イベント企画を成功させるポイント
それでは、ここからはイベント企画を成功させるポイントについて見ていきましょう。
1.イベント実施の目的・目標を明確にする
イベントの成功=そのイベントの目的・目標を達成することです。
具体的なイベント企画に着手する前に、自社にとってのゴール、つまり「何をどのくらい達成できれば成功なのか」を明確にしておきましょう。みなさんが開催しようとしているそのイベントは、どのような状態をクリアできれば「成功」といえそうでしょうか?
当然のことながら、成功の定義は企業や各イベントによって異なります。成功の定義によって、優先度の高い課題は何か、どのような企画が最適かなども変わってきます。企画・運営段階で方向性がブレてしまうことがないように、関係者の間でゴールイメージについてしっかりすり合わせをしておきたいところです。
そのうえで自社が抱える現状の課題を把握し、理想のゴールに向かって橋をかけるように、イベント企画の細部を詰めていきます。
2.情報の整理・共有のための「5W2H」
ゴール地点と現在の課題からイベント企画を立てるとき、企画内容を「5W2H」で簡潔に整理することがとても重要なポイントです。よりクオリティの高いイベントを実現するために、必ず以下の情報を検討してみてください。
What:何をやる?
– 実施内容/タイトル/主催者/プログラム
Why:なぜ、やるか?
– 開催目的/開催の経緯/成功指標は何か/最も重視する点は何か
When:いつ、やるか?
– 日時/準備期間/会場を抑える時間/リハーサルの日時など
Where:どこで、やるか?
– 希望の会場/各種仕様(転換の有無など)/レイアウト/必要な設備やプラットフォーム
Who:誰が対象?
– 参加対象/人数/職種/年代/入社年次/メディア
How:どうやるか?
– イベント企画会社との連携/制作スケジュール/推進体制/制作物(VTR、招待状など)
How much:予算は?
– 予算/協賛/チケット代など
これらの情報は、制作を進めるうえで関係者と共有する際にも必要となります。必ずイベント企画前にある程度想定しておきましょう。
3.イベント企画のアイデアの源泉をもつ
目的・目標を設定して具体的なイベント内容の企画に入ろうとしたとき、「いいアイデアが思いつかない」——そう悩まれる担当者の方も多いのではないでしょうか。アイデアは、決して突然ひらめくものではありません。今回は、私たちが意識しているアイデアのヒントを得るための“源泉”を5つ、ご紹介します。
インプットの量と質を確保する
インプットなくして、良いアイデアは生まれません。インターネットはもちろんのこと、TV番組や映画、本や雑誌、街中のショーウィンドウ、店舗や施設など、この世の中はアイデアのヒントになる場所やコンテンツであふれています。さまざまな情報をインプットをする中ではじめて、最適なアイデアの取捨選択ができるようになります。
衆知を結集する
クラウドサービスの発達(例えばDropbox、Teams、One Drive、Slack、CRMなど)で、社内の情報を蓄積・共有することも簡単になりました。インターネットで社外の情報を集めるだけではなく、身近なところにも目を向けてみてください。意外なヒントが埋もれていることがあります。
ヒットの「カタチ」を知る
100%オリジナルのアイデアというものは、世の中にほとんどありません。今、社会でヒットしているコンテンツを分析してみると、アイデアの核が見えてくるはず。それを新しい企画に取り入れ、応用していくことができます。
複数のアイデアを組み合わせる
アイデアを生み出すために必要なのは、「組み合わせる力」に他なりません。優れたクリエイティビティの多くはすべてゼロから生み出されているわけではなく、「既存のアイデア」を組み合わせることで作られています。
番外テクニック:「検索」を駆使してインプットを豊かに
上記1-4に記した考え方を実践していくと、アイデアになる前のさまざまな「キーワード」が抽出されます。そのキーワードを活かすために私たちがよく利用するのが、Googleの画像検索です。言葉だけではなくビジュアルで検索してみることで、求めているアイデアのイメージに近いものを発見することができ、発想が広がります。日本語より、英語検索の方がビジュアルの幅が広くおすすめ。
4.ポジティブプランニングとネガティブシミュレーション
目標・目的を明確にし、アイデアを膨らませて、いよいよ具体的なイベント企画・制作へと落とし込んでいく段階に入ります。企画・制作のフェーズで大事にしたいのは、「ポジティブプランニング」と「ネガティブシミュレーション」を徹底すること。
イベント企画をしていくうえで重要なのが、「ポジティブプランニング」です。「こんなイメージを実現したい」「こうなったら楽しい」と、さまざまなアイデアを具現化する方法を前向きにディスカッションしていきます。
しかし、そのイベント企画を実際に制作していくときに大事なのは「ネガティブシミュレーション」になります。オンラインイベントであっても、リアルイベントであっても、イベントの準備段階、当日の運営においてはさまざまな想定外のできごと、トラブルが発生するものです。
「万が一、こんなことが起きたらどうするか」を細部にわたって想定し、その対応策を検討し、チームで共有しておきたいところです。
5.イベント企画会社と運営を連携する
今回はイベント企画のポイントを3つの側面からご紹介しました。目的の設定、アイデア出し、そして実際の企画・制作。イベントを成功に導くためには、それぞれ専門的に検討しなければいけないことが多数あります。
イベント企画会社とスムーズに連携するためには、そのイベントで「どんなことを実現したいのか」を明確にし、事前にぜひ共有してください。実現したいこと、思い描いているビジョンを達成できるよう、その方法をご提案いたします。
イベント企画の事例
1.全社員のモチベーションを喚起したイベント企画
モチベーションを喚起するため、イベント開始前からWEB上に特設サイトを開設。特設サイト内にはイベントのタイムスケジュールやコンテンツ、告知動画(予告VTR)を流しました。さらに、イベント本番のメッセージに関わるロケ映像等を埋め込むことで、イベントの理解度アップに繋げました。
2.会社の重要メッセージが浸透したイベント企画
メッセージが浸透する空間を作るため、ワイドスクリーンを起用。フルサイズで使用することにより、ダイナミックなプレゼンテーションを演出しました。
また、トッププレゼンテーションはドラマなども監修するプロのスピーチライターを起用するだけでなく、プレゼンの資料、スクリプトすべてをプロが監修し、メッセージの浸透性を高めました。さらに、オンラインでの視聴者にもキーワードがしっかり伝わるよう、リアルタイムで重要なキーワードをテロップで流すことで印象に残るようにしました。
まとめ:イベント企画成功のポイントは明確化と情報の紐づけ!
成功するイベント企画を作るポイントは何といっても『明確化(言語化)』と『情報の紐づけ』です。日時や参加者、開催形式といった事務的事項から目的、コンセプト、5W2Hに至るまで『理解できる形で言語化できるか』が問われます。イベントは多数の人が関わりますので、ここの言語化が上手くいっているかどうかで結果が大きく変わるのです。そして、言語化を助けるのが情報の紐づけです。この情報は企画のどこに紐づいているのかが分かれば、企画を元に動きやすくなります。イベント企画の際はぜひ意識してみてください!